[原子力産業新聞] 2008年7月31日 第2439号 <2面>

「真殿坂」は活動なし 東電 追加地質調査報告

東京電力は23日、原子力安全・保安院の「地震・津波、地質・地盤合同ワーキンググループ」(主査=阿部勝征・東京大学名誉教授)に、柏崎刈羽原子力発電所敷地周辺の地質・地質構造の追加調査結果について報告、これまでのWG会合で委員より指摘のあった「真殿坂断層」は活断層ではないなどとする評価を説明した。

発電所敷地を南西方向に見る西山丘陵の「真殿坂向斜」と呼ばれる地質構造の深部に、「真殿坂断層」が想定されており、これまでの審議で委員から「断層活動を示唆するような地表現象が認められるか」などと意見が出されたのを受け、東京電力は追加調査を行った。既に実施済みの地質調査結果に加え、地下探査、ボーリング調査を行い、「真殿坂断層」は活断層でないと再確認された。また、地表踏査、デジタル標高モデル、空中写真判読などによる変状地形分析から、中越沖地震に伴う地表付近での断層活動はないことも示した。

この他、東電は、周辺海域の「F―B褶曲群」の北限についても補足。


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