[原子力産業新聞] 2008年7月31日 第2439号 <3面>

アレバのJV 優先入札者に 英セラフィールドの管理運営で

英国の原子力デコミッショニング機構(NDA)は11日、英国セラフィールド・サイトの再処理施設や貯蔵施設を管理運営する「セラフィールド許認可会社(SLC)」の母体組織となる優先入札者として「ニュークリア・マネージメント・パートナーズ(NMP)」を指名したと発表した。

NMPは仏アレバ、米URS社ワシントン事業部、および英国のAMEC社が設立した合弁事業体で、今回の指名を受けて、NDAと詳細事項に関する協議に入った。今年10月に正式にSLCの母体組織としての契約を獲得すれば、SLCに代わってTHORP再処理工場やマグノックス燃料再処理工場、MOX燃料製造工場(SMP)を含めたセラフィールド・サイトのほか、ウィンズケール、カーペンハースト、コールダーホールのサイトを管理運営し、毎年16億ユーロを受け取ることになる。契約期間は5年間だが、実績とNDAの承認に基づいて最長17年まで延長される可能性がある。

なお、アレバはすでに3月、英国ドリッグ近郊にある低レベル廃棄物処分場を管理運営する優先入札者として、米URS社ワシントン事業部らと設立した企業連合(UKNWM)でNDAから指名を受けている。

今回2件目の指名を獲得したことについて、アレバ社のD.ヒューゲルマン燃料サイクル担当副社長は、「2年近くに及んだ厳しい審査に通ったことは非常に喜ばしい。当社の燃料サイクル全般における技術力で英国原子力産業界の理想的なパートナーとなるつもりだ」とコメント。特に使用済み燃料の処理やMOX燃料製造および放射性廃棄物管理で専門技術を提供していくとの考えを明らかにした。


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