[原子力産業新聞] 2008年8月7日 第2440号 <1面>

福田改造内閣が発足 鈴木文科相、二階経産相 科技担当に野田氏

福田改造内閣が2日、宮中での認証式を経て正式に発足した。文部科学大臣に鈴木恒夫衆議院議員、経済産業大臣に二階俊博・同が就任するなど、大半の閣僚が入れ替わる格好となった。

同日、初閣議を終えて登庁した鈴木文科相は会見に臨み、教育再生、科学技術振興など、今後の政策課題への抱負を述べた。鈴木文科相はこれまで、ほぼ一貫して文教政策に取り組んできたが、「日本の将来のあり方として『科学技術創造立国』は最も大事。もっと発展させていかないと国はもたない」などと、科学技術振興の重要性にも触れた上、原子力開発についても、「安全に十分過ぎるほど配慮し進めていくべき」としている。

2年ぶりの再登坂となる二階経産相は、前回在任時には、小泉首相改革の一環として特別会計の抜本的見直しを図ったほか、国際競争力強化と地域経済活性化を柱に、経済成長戦略大綱策定に取り組むなどした。今回就任に当たり、二階経産相は、原油価格高騰など、昨今の景況を懸念した上、低炭素社会実現は「経済産業省としての究極の目的」と述べ、環境と経済を両立した社会の構築に意気込みを示した。

この他、内閣府特命担当大臣(科学技術政策、食品安全担当)に野田聖子衆議院議員が就任した。初閣議後の会見で野田大臣は、資源小国日本にとって科学技術は「重要な宝」と述べ、国際的にリーダーシップをとっていくことで、国民の理解・関心を深めていく必要を強調した。外務大臣には高村正彦衆議院議員(留任)、環境大臣には斉藤鉄夫・同、国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(沖縄・北方対策、防災担当)に林幹雄・同がそれぞれ就任した。林大臣は内閣府原子力安全委員会も担当する。

鈴木恒夫(すずき・つねお)氏 衆院議員(神奈川7区)。63年早稲田大学第一政治経済学部卒。毎日新聞記者、新自由クラブ議員秘書を経て、86年衆院初当選。衆院災害対策特別委員長など歴任し、今回初入閣。67歳。

二階俊博(にかい・としひろ)氏 衆院議員(和歌山3区)。61年中央大学法学部卒。和歌山県議(2期)を経て、83年衆院初当選。運輸大臣、北海道開発庁長官、衆院建設委員長、自民党総務会長など歴任。小泉内閣でも経産相を務めた(05年10月〜06年9月)。


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