[原子力産業新聞] 2008年8月7日 第2440号 <3面>

UAEの原子力計画で契約獲得 米トリウム社

米国のトリウム・パワー社は1日、アラブ首長国連邦(UAE)政府が計画している原子力開発担当会社および独立の規制当局設立について、戦略的な助言サービスを提供する契約2件を獲得したと発表した。

米国の原子力企業の中ではパイオニアの1つに位置づけられるトリウム・パワー社は、元来、トリウム・ベースの軽水炉燃料設計など核不拡散性の高い燃料技術の開発や包括的なコンサルティング・サービスが専門。同社はすでに昨年、UAE政府が潜在的な原子力開発利用計画策定のためのロードマップ作りや同計画のクリティカル・パス活動を管理している段階からUAE政府関係者と緊密に連携し、協力してきた。今回の契約はその関連で結ばれたものとトリウム社では説明している。

2件の契約はどちらも契約期間は5年間で、1つはUAEの中のアブダビ政府が実際に原子力開発利用計画を進める際に事業遂行媒体となる「首長国原子力会社(ENEC)」、もう一方はUAEの独立の原子力規制機関となる「連邦原子力規制当局(FANR)」について。トリウム社はこれらの組織化から始動にいたるまで戦略的な助言サービスを提供する。アブダビ政府と署名に至った段階で1000万ドルが前払いされるのに続き、両機関が創設された段階でさらに700万ドルが支払われることになるという。


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