[原子力産業新聞] 2008年8月28日 第2442号 <2面>

XFELの中間評価まとまる 文科省作業部会

文部科学省の科学技術・学術審議会のX線自由電子レーザー(XFEL)計画評価作業部会(主査=雨宮慶幸・東大院新領域創成科学研究科長)は、国家基幹技術であるXFELの中間評価報告を取りまとめた。

作業部会は同計画が中間点を迎えたため開発・利用推進・情報発信・運用の観点で評価、今後の在り方を審議した。

開発では2011年度の共用開始を目指し建屋の建設、装置の開発・整備など順調と評価。特に高品位電子ビーム源、アンジュレータ、超平坦ミラーなどで著しい成果を挙げているとし、現在、2本を計画するビームラインの増設の検討が必要とした。

利用推進では、当初からの利用推進協議会設置を評価した上で、研究課題はコヒーレンス性、フェムト秒時間分解能、大パルス強度などのXFELの特徴を発揮できるテーマの検討が必要と指摘。情報発信ではシンポジウム開催などを評価、今後産業界の潜在的なユーザーを発掘するための情報発信が重要とした。運用はXFELをすでに共用促進法の施設に位置づけたことを評価し、登録機関選定などを検討すべきとした。


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