[原子力産業新聞] 2008年9月11日 第2444号 <2面>

柏崎刈羽地震動受け指示 保安院、耐震バックチェックで

原子力安全・保安院は4日、中越沖地震に関する検討の進捗を踏まえ、原子力発電所等の耐震バックチェックに反映すべき事項を事業者に通知した。昨年12月の「中間とりまとめ」に続くもの。

「中間とりまとめ」では、柏崎刈羽原子力発電所の耐震安全性の検討から、地震・地震動評価、地質・地質構造評価、施設の地震応答解析について、考慮すべき点をとりまとめ、他の原子力施設の耐震バックチェック中間報告に反映するよう事業者に求めた。

その後、柏崎刈羽各号機の原子炉建屋基礎版の観測地震動の分析が進展、今回は震源特性、地下構造特性などについての具体的考慮事項をとりまとめて追加的に指示した。

中越沖地震の観測データ分析を受け、震源特性では、震源モデルの不確かさを考慮し、地下構造特性による影響については、応答スペクトルと断層モデルの手法それぞれで、地震観測記録の分析や地下構造モデルを構築した上で、基準地震動を策定するよう求めた。

施設の耐震安全性評価では、柏崎刈羽の原子炉建屋におけるシミュレーション解析の検討結果を踏まえた考慮事項を示している。


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