[原子力産業新聞] 2008年9月11日 第2444号 <2面>

国内Pu保管量、6tに増加 内閣府調査

内閣府の原子力政策担当室は9日、原子力委員会に07年末の我が国の核分裂性分離プルトニウムなどの管理状況を報告した。海外分に増減はなく、国内分は、06年末比26%増の6019kgとなった。

同担当室が関係機関や各事業者にヒアリングしまとめた。国内外合わせた核分裂性プルトニウムの保管量は、06年末比1.1トン増加し31.2トン。この内海外は英国回収分11.3トン、フランス回収分13.9トンの合計25.2トンで、核的損耗を除き基本的に昨年1年間で保管量に増減はない。

今年は九州電力がフランスで7月末までに、玄海原子力発電所に使用するMOX燃料16体の製造を終えており、年内に輸送されれば保管量が減少することになる。

国内の施設別保管量は再処理施設が同2.1倍の2251kg、燃料加工施設が同3%増の2761kg、原子炉施設などが同0.2%減の1007kg。日本原燃の再処理施設は、同3.4倍の1721kg。

核分裂性以外も含め分離プルトニウム全体の国内保管量は、同29%増の8721kg。

国内に保管中の分離プルトニウムとは、再処理施設で分離されてから原子炉に装荷されるまでの状態のプルトニウムを指す。なお同集計はこれまで内閣府、経産省、文科省が協力して実施していたが、今回から内閣府の所管となった。


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