[原子力産業新聞] 2008年9月18日 第2445号 <3面>

南アフリカのPBMR計画 実証炉建設でEPCM契約

南アフリカ共和国のPBMR社は8月22日、ペブルベッド燃料モジュール型高温ガス炉(PBMR)の実証炉建設について、マレー&ロバーツSNC−ラバリン・ニュークリア社(MRSLN)との間でエンジニアリング、機器調達およびプロジェクト・建設管理(EPCM)契約を締結したと発表した。契約総額は2億5300万カナダドル。

PBMRプロジェクトはPBMR社が南ア国営電力のESKOM社やウェスチングハウス社らの出資を受けて進めているもので、2014年までに電気出力16.5万kWの実証炉をケープタウン近郊のクバーグに、また、専用の球状燃料工場をプレトリア近郊のペリンダバに建設することが計画されている。

今年6月にプロジェクト全体の規模を決定付けるフェーズTの作業が終了し、7月から2014年9月までの予定でフェーズUが開始。南ア規制当局から実証炉についての認可を取得したり、環境影響声明書(EIA)の手続きなど実証炉の完成に向けた具体的な作業を進める段階に入った。

MRSLNは南アの大手エンジニアリング会社であるマレー&ロバーツ社と、カナダのSNL−ラバリン社のJVで、フェーズTの業務を担当したのに続き、Uでも一部を請け負うことになったもの。日本では三菱重工業が、05年にPMBR社から実証炉・炉内構造物の基本設計と材料調達を受注している。


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