[原子力産業新聞] 2008年9月18日 第2445号 <3面>

ジェンティリーの寿命延長へ ハイドロ・ケベック社

カナダのハイドロ・ケベック社はこのほど、ケベック州南東部で操業するジェンティリー原子力発電所2号機(CANDU、79.5万kW)の設備を19億加ドルかけて改修し、運転寿命を2040年まで延長することになったと発表した。

1983年に運開した同機はすでに25年間の操業実績があるが、技術的、経済的および安全性に関する複数の調査の結果、ハイドロ・ケベック社では既存の設備でさらなる操業の継続が可能と判断。また、温室効果ガスを出さずに年間50億kWhを安定的に供給できる信頼性の高い発電設備であることから保持していくと決定した。

原子炉の改修は今年からエンジニアリングと資機材の調達を開始し、2011年以降、原子炉と発電機、および制御支援システムの改修工事を実施。送電網への復帰は12年を予定している。

このほか、固体放射性廃棄物管理施設の建設も計画されており、低・中レベルの固体廃棄物を貯蔵できる建屋を早急に建設する。第2段階では原子炉の改修工事で発生する廃棄物を貯蔵。それ以降は原子炉が運転寿命を迎えるまで、必要に応じて対応するとしている。


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