[原子力産業新聞] 2008年9月18日 第2445号 <4面>

山本良一教授、原子力産業界に緊急提言 原産協会主催でセミナーを開講

原産協会は11月10日午後3時〜5時、東京・千代田区の如水会館で「原産イノベーション・セミナー」を開催する。「ポスト洞爺湖サミット――低炭素革命と原子力の役割」をテーマに、“エコマテリアル”の第一人者で、原子力委員会ビジョン懇談会の座長も務めた山本良一・東京大学生産技術研究所教授を講演者に迎える。山脇道夫・東京大学名誉教授のコーディネートにより、会場とのディスカッションも行う。

山本教授は、「世間は、原発を『トイレなきマンション』と非難したが、放射性廃棄物処分はこれまで十分に研究されている。温暖化はすでに暴走を始めており、対処技術の確立されていないCO排出こそが、『トイレなきマンション』だ」と、身近に迫る温暖化の危機を警告。「原子力産業界の皆さんに、温暖化対策に猶予はないことを説明したい」と意気込みを示している。

また、本セミナーの発案者でもある山脇名誉教授は、「原子力ルネッサンスの潮流の中、明るいニュースが多い一方、対応すべき問題は多く、気を引き締めてかからねばならない。この上げ潮を一層確かなものにすべく、企業の中堅層の方々に、日常と違った視点から、一瞬でも立ち止まって熟考する機会を持ってほしい。多くの第一線の人々に、討議へ参加してもらいたい」と熱い期待を寄せた。

定員百名。参加費は原産協会会員3000円、同会員外5000円。参加申込みは、企画部(Eメールinnovation@jaif.or.jp、またはFAX03―6812―7110)まで。

受け付け後、折り返し、受講票と請求書が送付される。


Copyright (C) 2008 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.