[原子力産業新聞] 2008年9月25日 第2446号 <1面>

系統検査を開始 柏崎刈羽7 健全性評価第2段階に

東京電力は18日、柏崎刈羽原子力発電所7号機の系統レベルの検査・評価を開始した。また、19日に同号機の機器レベルの点検・評価報告書を原子力安全・保安院に提出した。

系統レベルの検査開始により、同プラントの健全性評価は、これまでの機器単体レベルの第1段階から第2段階に入ったことになる。今後、最終段階としてプラントレベルの健全性評価も行う。

系統レベルの点検・評価は系統別に実際に運転しインターロック、警報や弁の作動、系統流量などの状況を確認。系統全体の機能を評価する。

点検対象は原子炉本体、原子炉冷却系、計測制御系統、燃料、放射線管理、廃棄、原子炉格納、非常用予備発電の合計8系統の装置や施設で、検査項目は合計23。燃料装荷をともなう原子炉停止余裕検査、制御棒駆動系機能検査、選択制御棒挿入機能検査、原子炉格納容器漏えい率検査なども行う。

機器レベルの点検・評価報告書は、これまで実施してきた機器単体レベルの結果について、一部系統レベルの点検が必要なものを除きまとめたもの。目視点検は対象とする1,360項目の全て、作動試験は同じく1,000項目の内約940項目、漏えい試験は同じく610項目の内460項目などを実施。原子炉安全上重要な機器に関しては、重大な異常はなく、地震応答解析でも許容応力状態などの評価基準値を超えたものはなく、機器レベルの機能を維持していることを確認した。


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