[原子力産業新聞] 2008年9月25日 第2446号 <4面>

旭硝子財団 世界81か国にアンケート 6割が原子力を支持・容認

旭硝子財団はこのほど、「地球環境問題と人類の存続に関するアンケート」の調査結果をまとめた。世界81か国の政府・自治体、非政府組織、大学・研究機関、企業等で環境問題に携わる有識者約4400人に調査票を送付し、実施したもの。回収率は16.8%。

人類存続の危機意識、京都議定書の意義と合わせ、エネルギー問題に関して原子力発電についても調査しており、「あなたの国の原子力発電はどのような状況にあると考えるか」では、「すでに原子力発電を導入しており、今後さらに増やす予定である」が55%、「すでに原子力発電を導入しているが、現状維持か減少の方向にある」が21%、「原子力発電を導入していないが、原子力発電の安全性や核拡散の問題から、今後とも導入することはないと思う」が7%、「まだ原子力発電を導入していないが、今後導入してゆく計画である」と「技術的困難さ、自国の経済規模からみて導入は現実的でない」が各6%などとなっている。

「あなたは原子力発電についてどのように考えるか」では、「現在の原子力発電は信頼に足るので大いに活用すべきである」が7%、「安全上の懸念はあるが、温暖化防止、エネルギーバランスから見て活用を促進すべきである」が31%、「核廃棄物の副生、安全性の問題があるので当面現状維持とし、将来的には徐々に減らしてゆくべき」が25%と、これら支持もしくは容認の回答が63%に達したほか、「さらに技術改良が進み安全性が高まれば、原子力発電の利用も認められる」が18%、「核廃棄物の副生、安全性から見て認められない」が13%、などとなっている。


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