[原子力産業新聞] 2008年10月2日 第2447号 <2面>

保安院 柏崎刈羽7号機 東電報告書を妥当と評価 機器・建物とも健全性確保

原子力安全・保安院は、9月25日と26日の総合資源エネルギー調査会保安部会の各専門検討会で、東京電力が9月に提出した柏崎刈羽原子力発電所7号機に関する機器レベルおよび建物・構築物の点検・評価報告書について、ともに妥当とする報告案を示した。検討会も大筋で保安院の同報告案を了承した。

7号機の機器レベルの点検・評価報告書は東電が9月19日に保安院に提出していた。

保安院は同25日の中越沖地震における原子力施設に関する調査・対策委員会の設備健全性評価サブワーキンググループに、「東京電力の点検・解析は適切で、その結果も妥当なものと評価され、機器単位の設備の健全性は維持されていると判断する」との報告案を提示。同報告案では、東電が同25日に提出した追加事項を盛り込んだ系統試験に係る点検・評価計画書の内容も妥当とし、要求される機能の確認は、定期検査や立入検査で確認するとした。

建物・構築物の点検・評価報告書は東電が同1日と25日(改訂版)に提出していた。

保安院は同26日の耐震・構造設計小委員会構造WGに、「東京電力の点検は計画書に沿ったもの。保安院は立入検査や応答解析のクロスチェックなどを実施した結果、建物・構築物の健全性は確保されていると判断する」との報告書案を示した。同報告書案では、東電が補修を予定する地震により発生したことが否定できないひび割れについて、補修完了後に、速やかに補修内容とその結果の報告を求めることも示した。


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