[原子力産業新聞] 2008年10月30日 第2451号 <1面>

上関が造成工事へ 県が埋め立て免許

中国電力は22日、山口県から上関原子力発電所建設に向けた用地造成のための公有水面埋め立て免許を受けた。同社は来春までに埋め立て工事を開始、併せて国に原子炉設置許可申請を提出する見通し。

免許は県庁で、二井関成知事が山下隆社長に手交した。二井知事は多くの意見書への真摯な対応、安全確保、環境保全など6項目の要請書を提出。原子力への県民理解を得る努力とともに、事前の活断層調査、耐震安全設計に万全を期すことも求めた。県は要請事項や免許条件への対応状況、環境保全対策などを調査・監視するため監視チームを設置した。

上関原子力発電所の用地は約33万平方メートル、この内国が所有する公共の公有水面は約14万平方メートル。免許申請は今年6月で、上関町は先月、埋め立て同意の意見書を県に提出した。同社は陸域も森林法に基づく開発許可を申請済。上関町は同意し、県の審議会も了承を答申している。

上関は1号機(ABWR、137.3万kW)が10年度着工し15年度運開、2号機(同)が13年度着工し18年度運開の予定。


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