[原子力産業新聞] 2008年11月6日 第2452号 <3面>

中国の窓口機関が発足 ITER計画

仏カダラッシュで国際熱核融合実験炉の開発を進めている国際熱核融合実験炉(ITER)機構は10月13日、中国でITER計画の具体的な業務を担当する窓口機関として「中国国際核融合計画執行センター(CN−DA)が正式に設立されたと発表した。設立記念式典は10日に中国科学技術省が北京で開催している。

ITER計画は、平和目的の核融合エネルギーが科学技術的に成立することを実証するため、2018年頃の運転開始を目指して人類初の核融合実験炉を実現しようとする超大型国際プロジェクト。中国は2003年に同計画における政府間協議に加わっている。

同じ日、ITER機構はまた、ITERを構成する超電導コイルの1つであるポロイダル(PF)コイルの導体および巻線について、調達協定3件のうちの最初の1件をCN−DAと締結したことを明らかにしている。

PFコイルは全部で6個、ITERに取り付けられることになっており、調達配分についてはすでに、中国が全体の67%に相当する45.4km分の巻線を現物で調達することが決まっていた。残りのうち、19.7%(10.7km)はロシアに、13.3%(8.6km)はEUの割当となっている。


Copyright (C) 2008 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.