[原子力産業新聞] 2008年11月13日 第2453号 <2面>

JNES 柏崎F―B断層東電解析とほぼ一致

原子力安全基盤機構(JNES)は6日の総合資源エネルギー調査会の地震・津波、地質・地盤合同WGに柏崎刈羽原子力発電所の基準地震動Ssに関するクロスチェック解析の結果を報告した。敷地ごとに震源を特定して策定する地震動では、最も影響が大きいF―B断層について解析、東京電力の解析結果とほぼ一致した。

同チェックは、Ss策定における活断層の地震動評価と超過確立評価を実施。F―B断層の震源断層モデルは、東電の活断層調査結果に基づき、断層の長さは36kmとしており、評価地点は荒浜側(1号機)、大湊側(5号機)の2地点。断層パラメータは東電と同条件で、地震動解析手法は経験的グリーン関数法を用いた。この結果、両者の地震動の応答スペクトルはほぼ一致した。

一方、Ssの超過確率は、敷地周辺の震源モデルや地震動伝播解析モデルについて、不確実さを考慮してロジックツリーを作成、地震ハザードを解析した。その結果、Ssの超過確率は水平動・鉛直動ともに短周期側で10のマイナス4乗〜10のマイナス5乗、長周期側で10のマイナス4乗〜10のマイナス6乗と、東電の解析結果とほぼ同程度となった。

また今会合では、東電が地震前後で原子炉施設設置地盤の物性データを示し、地震の影響が無いことを説明した。


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