[原子力産業新聞] 2008年11月13日 第2453号 <4面>

東洋炭素・住友商事が受注 中国ガス炉の黒鉛材

東洋炭素と住友商事は5日、中国の高温ガス炉プロジェクト「HTR―PM」(山東省、20万kW)で主要部材となる炉心用黒鉛材を受注、本プロジェクト事業主の華能山東石島湾核電有限公司他と契約に調印した。

今回、受注したのは、東洋炭素製の高純度等方性黒鉛材「IG―110」で、黒鉛素材量千数百トン、受注総額は数十億円。中国清華大学の高温ガス炉試験炉(HTR―10)、日本原子力研究開発機構のHTTRでの実績などが評価されたとしている。製品の出荷は10〜11年頃を予定、加工・据付は東洋炭素の現地法人の上海東洋炭素が実施する。「HTR―PM」は、試験炉の実績をもとに、実証炉を建設するもので、13年11月の運転開始を目指し、09年9月に1基着工するが、最終的には同一仕様の商業炉を全19基建設する計画。

東洋炭素は最近、原子力機構より、ITER計画関連で、「ダイバータ用C/Cコンポジット材」を受注するなど、原子力ビジネスに積極的だ。


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