[原子力産業新聞] 2008年11月20日 第2454号 <3面>

カザフと中国 燃料供給と新規建設で協力

カザフスタンの国営原子力企業であるカザトムプロム(KAP)社は6日、中国向け原子燃料の共同開発を含む広範囲な原子力協力で中国核工業総公司(CNNC)および中国広東核電集団有限公司(CGNPC)と協力協定を結んだと発表した。

これは10月31日に中国の温家宝首相がカザフの首都アスタナで同国のK.マシモフ首相と会談した際、両国の外務大臣が調印した両国間の複数の協力文書の1つ。叩き台となる覚書はすでに昨年9月、中国の北京で締結済みとなっており、具体的な協力内容としてKAP社は、(1)中国への長期的な天然ウラン供給(2)カザフ国内のウラン資源の共同開発(3)中国の原子力発電所用の燃料加工、そして、同社にとっては新機軸の協力活動である(4)中国の原子力発電所建設に対する協力−−を挙げている。

KAP社は同協定の重要項目について、「発電所の建設にただ参加するのではなく、それらに対する燃料供給も行うことになる」と強調。一方、中国側はカザフの3つのウラン鉱床で参加権益を取得することになっている。


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