[原子力産業新聞] 2008年11月27日 第2455号 <3面>

中国 福建省の新規サイト 福清1、2号機で着工式

中国国務院直属の通信機関である新華社新華網が伝えたところによると、福建省福清市で21日、福清原子力発電所の着工記念式典が執り行われた。

福建省は中国南東部沿岸、台湾の対岸に位置しており、福清発電所では総額146億米ドルをかけて第2世代の100万kW級PWRが6基建設されることになっている。最初の2基はそれぞれ2013年と翌14年に運転を開始する予定で、これらが発電する年間140億kWhのほとんどは福建省内で消費される計画だ。

同発電所の建設および操業は中国核工業公司(CNNC)と中国華電集団公司、および福建投資開発公社が共同で担当し、3社の出資比率はそれぞれ、51%、39%、および10%であるという。2007年から始まった準備作業ですでに4億ドルが投資され、09年にはさらに7億ドルが投入されることになるとしている。

式典に出席した李克強副首相は、「原子力はクリーンで効率的かつ信頼できる新しいエネルギー源」と強調した上で、「原子力発電所の建設は中国のエネルギー供給構造や供給保証の改善に非常に重要」との見解を明らかにした。

なお、福建省ではこのほか、寧徳原子力発電所サイトで今年2月18日に着工記念式が行われ、仏アレバ社の技術を基礎に中国が開発したCPR1000型炉(100万kW級PWR)の最初の2基の建設作業が開始されたと伝えられている。


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