[原子力産業新聞] 2008年12月4日 第2456号 <1面>

インド原子力学会年会 原産が訪印団を派遣

インド原子力学会は11月24日から26日まで、ムンバイで第19回年会を開催した(=写真)。原産協会は同会組織委員長のジェイン・インド原子力発電公社総裁から招聘を受け、服部拓也理事長を団長とする訪印団を派遣した。

年会には約600名が参加。インド国内の原子力関係企業や研究所などのほか日本、仏国、米国、韓国など海外参加者も多かった。開会セッションではラオ・インド原子力学会会長、カコドカール・インド原子力委員長、ジェイン・同公社総裁、ラーセン・アンド・トゥブロ社のナイク社長らが挨拶。仏国物理学者のバンドリエス博士が「持続可能な発展における原子力」を講演した。(3面に関連記事)

服部理事長は「世界的な原子力ルネッサンスと日本の役割」と題して講演し、世界のエネルギー状況や地球温暖化問題を展望、拡大する世界の原子力開発の見通しを示した上で、日本の原子力開発の基本政策と現状を説明。日本が継続して原子力発電所を建設してきた経験から技術の維持・向上を図り、建設工程スケジュールと予算管理の面で優れた能力を持つことを強調した。

日本からは関本博・東京工業大学教授が「CANDLE高速炉の実用設計」を講演。服部理事長らは大会期間中、カコドカール原子力委員長やジェイン総裁と会談、総合重機メーカーのラーセン・アンド・トゥブロ社幹部とも懇談した。

なお、同大会は、26日夜(現地時間)に発生した多発テロの前に終了し、テロの直接的な被害はなかった。


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