[原子力産業新聞] 2008年12月4日 第2456号 <3面>

米 エクセロン社 新規原子炉計画で ESBWRの採用取り止め

米国テキサス州で新規の原子炉建設を計画しているエクセロン社は11月24日、認可申請時に想定していたGE日立ニュークリア・エナジー社製・ESBWR(高経済性・単純化沸騰水型炉)の採用を取り止め、別の原子炉技術を模索中だと発表した。

同社は今年9月、テキサス州ビクトリア郡で152万kW級のESBWRを2基建設することを想定した建設・運転一括認可(COL)を原子力規制委員会に申請した。

しかし、今夏に開始した原子炉技術に関する内部分析調査の結果、ESBWRはまだ設計の初期段階にあり、その他の原子炉技術の方が商業性やスケジュールの面でESBWRより不確定要素が少ないと考えられることが判明。政府の融資保証も獲得し易いのと判断から、8月から他のメーカーとの交渉を開始したと説明している。

同社は現在、ESBWRより成熟度が高く、情報量も豊富でコスト体系の確実な原子炉技術を検討しており、来年初頭までに代替案を決定し、COLを改訂する考え。なお、COLの申請には原子炉を実際に建設するか否かの判断は含まれず、最終的な決定は2010年頃になる見込みだ。


Copyright (C) 2008 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.