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[原子力産業新聞] 2009年1月6日 第2459号 <1面>

安全委 審査内規改正へ

原子力安全委員会は12月22日、「安全審査における専門性・中立性・透明性に関する懇談会」の意見を踏まえた安全審査の対応方針を決定した。

今後、同委員会の下の原子炉や核燃料の専門審査会は、この方針に沿って安全審査を進めることになり、近く関連する内規も今回の趣旨を盛り込むように改正する。

対応方針では専門性について、審査委員に含まれない外部の専門家の知見も活用し、想定できる論点を可能な限り検討の俎上に載せるとともに、規制行政庁からの説明に加え、申請者からも根拠データなどを直接聴取して検討するとしている。専門審査会の委員構成は最新の状況を考慮することが重要とも提起した。

中立性では当面の対応として、審査委員には事業者や原子力関係機関などとの関係に関連する参考情報を、同委員会に自己申告することなどを求める。また、透明性では議事録に発言者名を記載するとともに、必要に応じて審査の途上で論点整理や中間的意見を示し、答申に際してどのような観点から審査し、判断したかなどの説明を従来以上に充実させる。

懇談会は昨年11月に同委員会に中間報告を提出、鈴木篤之委員長は委員会方針を速やかに取りまとめるとしていた。


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