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[原子力産業新聞] 2009年1月29日 第2463号 <1面>

核融合で原子力委 部会報告留意を委員会決定

原子力委員会は22日の定例会議で、核融合専門部会(部会長=高村秀一・愛知工業大学教授)の報告書「原子力政策大綱等に示している核融合研究開発に関する取組の基本的考え方の評価」について、適切であり報告の提言に留意して取組むことを委員会決定した。

報告は、大綱に示された我が国の核融合開発の考え方の妥当性を評価し、今後の施策の進め方における提言を示す。ITER計画とBA活動では着実に進展していると評価した上で、計画に参画する優秀な人材の確保と国内で知識が確実に蓄積される体制の構築に留意すべきと提起。

学術研究に位置付けるヘリカル、レーザーも成果を評価し、研究の進捗を踏まえて適切な時期に可能性を評価し、その後の計画の進め方を検討すべきとしている。

研究開発体制では、数多くの研究者が必要になり、今後、幅広い分野との連携による戦略的な研究開発体制や人材育成が重要とした。社会への発信ではエネルギー問題全般と核融合の位置付けについて、常に説明責任を果たす努力が求められるとし、国民に核融合が身近なものになるよう努めることを求めた。


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