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[原子力産業新聞] 2009年1月29日 第2463号 <3面>

独 E・ON社とRWE社がJV 英で600万kWの建設目指す

ドイツ最大の電力会社であるE・ON社は14日、英国で新規原子力発電所を建設するためのジョイント・ベンチャーを国内第2位のライン・ヴェストファーレン電力(RWE)と50対50の出資比率で創設することになったと発表した。

このJVは英国の原子力デコミッショニング機構(NDA)が予備入札への応募者を募集している新規原子炉建設用地を確保し、関係各位の同意を得つつ新たな発電所を建設・運転することに長期的な焦点を絞っており、英国内で少なくとも600万kWの原子力設備を建設することが目標。両社ともに原子力発電所の操業において広範囲な経験を有するほか、新規原子炉の建設に必要な技術と資源という点でも有利との判断が強力なパートナーシップの創出につながったと説明している。

特に、新規発電所の建設には莫大な投資が必要となることから、英国の新規建設プログラムのように大規模な計画の支援に不可欠な財政的安定と収支勘定の強化を念頭に協力していくことになったもの。

英国ではNDAが昨年11月、次の3地点の新規原子炉建設用地を処分するため手続きを開始すると発表。すなわち、(1)2010年3月に閉鎖予定のウィルファ原子力発電所に隣接してフランス電力(EDF)とNDAがそれぞれ所有している用地(2)2010年に閉鎖予定のオールドベリー原子力発電所の隣接用地(3)すでに閉鎖されたブラッドウェル原子力発電所の隣接用地――である。

EDFによるBE社の買収手続きが整うのを待って、NDAは今年第1四半期にこれらについて競売の開催を予定しており、現在、関心表明書の要求事項に準じた提案を出す可能性のある利害関係者のために準備作業を進めている。


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