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[原子力産業新聞] 2009年2月5日 第2464号 <3面>

英国政府 新規建設計画で サイト登録の受付開始

英国の気候変動省(DECC)は1月27日、新規原子力発電所の建設サイトとして選定評価を希望する候補地を指名登録するよう産業界に呼びかけた。受付け期間は3月末までの2か月間で、DECCは同日、それらの候補地を選定評価する基準書も公表した。

この選定基準書は、英国政府が昨年7月から11月にかけて戦略的立地評価(SSA)手続きに関する公開諮問を実施した後、その結果に対する政府対応の一部としてまとめたもの。新設サイトとして人口密集地域や軍事関係施設の近郊をはずす――などの条件が明記されている。

一方の産業界側では、既存原子力発電所が立地する地域が新設サイトとして最も適切との見方が主流。先月、フランス電力(EDF)のブリティッシュ・エナジー(BE)社買収により同グループの英国法人として設立されたEDFエナジー社は、同日、BE社が英国内で元々所有していた既存原子力発電所の5サイト(ヒンクリーポイント、サイズウェル、ヘイシャム、ハートルプール、ダンジネス)を指名登録するとの意向を表明している。これらのうち、ヒンクリーポイントとサイズウェルの両サイトについては、それぞれ2基ずつEPR(欧州加圧水型炉)を建設する計画であるとEDFはすでに昨年9月に発表。初号機は2017年にも操業を開始させたい考えだ。

また、SSA手続きの一環として新規原子炉建設用地の売却を担当している原子力デコミッショニング機構(NDA)は1月23日、セラフィールド・サイトの余剰地、および競売にかける予定のオールドベリー、ウィルファ、ブラッドウェル各発電所近郊の土地を新設に適したサイトとしてSSAに指名登録する方針だと発表した。NDA自らが原子炉を建設することはないが、これらの土地としての価値を高め、廃止措置基金用の収入を得るためと説明している。

指名登録の手順としてはまず、事業者は登録を計画しているサイトの地元自治体および所有者にその旨を通知するとともに、メディア等を通じて地元に広報する義務を負う。登録されたサイトは、程なく政府がリストにまとめて公表し、約1か月間パブリック・コメントに付す予定。政府はその後、各サイトについて基準書に従って「戦略的立地評価」を実施し、新設サイトとして戦略的に適当と判断されたものについては「原子力国家方針声明書(NPS)」の案文に掲載。関係自治体や議会が審議できるよう公表する。2010年以降は、事業者が地元自治体の同意を得た上で、NPSに掲載されているサイトの利用計画をインフラ計画委員会(IPC)に申請することになる。


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