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[原子力産業新聞] 2009年2月5日 第2464号 <3面>

ACR1000開発で覚書締結 AECLとL&T社

インドのエンジニアリング・建設・製造会社であるラーセン&トゥブロ(L&T)社とカナダ原子力公社(AECL)は1月21日、改良型CANDU炉であるACR1000の開発協力で了解覚書(MOU)を締結したと発表した。

MOUへの調印はL&T社のM.コトワル上級副社長とAECLのH.マクディアミド総裁が行ったが、この合意が実行に移されるまでには、今後インドとカナダ両国政府による最終承認と二国間の原子力協力協定締結が必要となる。

ACR1000はAECLが開発した「第3世代+」の新型原子炉設計で、加圧重水炉(PHWR)開発ですでに実証済みの技術を活用している。今回の合意により、両社はこのACR1000についてコスト的に競争力のあるモデルを共同開発。指標となるコスト・モデルが完成した後は、設計・機器調達・建設(EPC)ベースでインド国内に原子力発電所を建設するための協議を開始するとともに、世界の原子力市場で両者の専門知識を結集・活用していくことになる。

両社はACR1000で、今後相当な需要があると見込んでおり、L&T社としては原子力分野の有力企業と強力なパートナーシップを組むことにより、原子力部門を早急に拡大させていく意図があることを明らかにした。


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