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[原子力産業新聞] 2009年2月5日 第2464号 <4面>

【わが国の原子力発電所運転速報】 1月利用率67%、PWRは9割台 浜岡1、2正式廃止、国内原子力53基に

原産協会の調べによると、国内原子力発電所の1月の稼働状況は、設備利用率67.2%、総発電電力量246億109万kWh(対前年同期比10.1%増)と、定期検査などにより新たに停止する発電炉もなく、利用率は前月の62.5%から4.7ポイント上向き、冬季需要増に応える格好となった。

PWRでは、平均設備利用率91.7%と好調、9割台に乗ったのは04年3月以来のことだ。特に、関西電力では、全11基が月内を通じて稼働し、トータルの利用率が102.5%となったのは顕著といえよう。

一方、BWRでは、柏崎刈羽全7基他、計16基が月内を通じて停止したことなどから、平均設備利用率は51.3%に留まった。定検により07年3月より停止している北陸電力志賀1号機は29日に耐震裕度向上工事を終了した。

中部電力の浜岡1号機(BWR、54万kW、76年3月運転開始)と同2号機(同、84万kW、78年1月運転開始)は、新たに6号機を建設するリプレース計画により、30日午前零時をもって、法令上の発電用電気工作物としては廃止となった。1、2号機については今後、廃止措置に向けた手続きが進められることとなる。2基の運転終了に伴い、浜岡発電所全体の出力は350万4000kW(圧力プレート設置に伴う出力変更含み)となり、国内の原子力発電体制は、全53基総出力4793万5000kW(同)となった。

なお、長期的に停止しているプラント(計10基)を除くと、1月の設備利用率は84.4%となる。


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