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[原子力産業新聞] 2009年2月19日 第2466号 <3面>

ロシアとインド インドの原子炉用 長期燃料供給で契約

ロシアの原子燃料企業であるTVEL社は11日、インドの民生用原子炉に対する長期的な燃料ペレット供給契約をインド原子力省(DAE)と締結したと発表した。

これは昨年12月、ロシアのD.メドベージェフ大統領がインドを公式訪問した際、インドのクダンクラム原子力発電所にロシア製原子炉を2基増設する協定の調印とともに両国間で合意されていたもの。昨年9月の原子力供給国グループ(NSG)によるインドへの原子力禁輸解除決定を受けて可能となった。

契約総額は約7億ドルで、TVEL社が製造・供給する原子燃料は、インドで稼働中のタラプール原子力発電所のほか、2002年から建設中のクダンクラム1、2号機にも装荷されることになる。これら2基の建設作業はロシアのアトムストロイエクスポルト社が主契約者となって進めているが、クダンクラムでは今後、7、8号機まで建設する可能性があるという。

今回の契約についてTVEL社のY.オレニン総裁は、「長期的で包括的な協力関係というものは、当社を含めたロシアの原子燃料サイクル企業による研究開発や設備・処理能力増強への投資促進につながる」と述べて高く評価。結果として、同社は顧客の要求項目に十分応えられる最高品質の製品を収めることができるとの考えを表明した。


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