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[原子力産業新聞] 2009年2月26日 第2467号 <3面>

オランダ政府 修理中RI製造炉に 1年間の運転再開を許可

オランダの内閣は12日、昨年8月から停止していたペッテンの高中性子束炉(HFR)に対して、2010年3月までの暫定的な運転再開許可を与えた。

熱出力45MWの材料試験炉であるHFRは、欧州委員会(EC)が所有し、オランダの医療用放射性同位体(RI)製造業者である「原子力研究コンサルタント・グループ(NRG)」が認可取得者として操業・管理している。テクネチウム/モリブデンなど欧州で利用される医療用RIの6割、世界需要の3割を生産しているが、昨年8月の点検時に一次冷却系・主配管の一部が腐食により大幅に減肉しているのが発見され、NRG社が保修作業を進めていた。

折悪しく、欧州のその他のRI生産炉がメンテナンスあるいは燃料交換による停止で医療用RIの供給が不足気味となっており、オランダ政府は関係各機関や近隣諸国とも協議の上、緊急措置として暫定的に修理完了前の運転再開を認めたとしている。また、同国の安全当局はHFRの安全レベルが法定内に収まっていることを確認済みだという。

内閣の決定を受けたNRG社は同日、HFRの安全な操業に確証を得た上で運転を再開したが、何か異常が発生した場合は速やかに同機を停止させる方針。NRG社はまた、2010年に一次冷却系の腐食部分を取り替えるため、今後数か月の間に必要な準備作業をすべて完了する計画だ。


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