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[原子力産業新聞] 2009年3月26日 第2471号 <1面>

島根2 プル利用に地元了解 中国電力 10年度装荷に全力

中国電力は24日、島根原子力発電所2号機(BWR、82万kW)でのプルサーマル計画について、地元の島根県と松江市から地元安全協定に基づく事前了解を得た。

山下隆社長が溝口善兵衛・島根県知事と松浦正敬・松江市長から、それぞれ了解の回答を受け取った。

中国電力では「今後とも地域の皆さんの理解を得ながら、安全確保を最優先にプルサーマル実施に向けて取り組んでいく」とコメントを発表した。

今後、ウラン・プルトニウム酸化物(MOX)燃料の製造に向けて準備を進めるが、山下社長は記者会見で、2010年度のプルサーマル実施スケジュールは非常に厳しいが、可能な限り早期に実施できるよう進めて行きたい、と述べた。

同プルサーマル計画の安全審査は、経済産業省から08年10月に原子炉設置変更許可を得ており、地元了解が大きなハードルになっていた。

同2号機は、08年9月7日から第15回定期検査のため発電を停止していたが、24日から調整運転のため発電を再開した。

今回の定期検査では、耐震安全性を一層向上させるため、耐震裕度向上工事を実施したほか、原子炉再循環系配管にひび割れが確認され、当該配管の取替え工事を実施したことから、発電停止期間は当初計画の昨年11月から約4か月延長され、6か月を超えた。


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