関電 ウラン濃縮に参画 日本企業として海外で初 仏工場の株2.5%取得

関西電力は30日、仏アレバ社の遠心分離法ウラン濃縮工場ジョルジュベスUへのプロジェクト参画を発表した。双日株式会社と共同出資した現地子会社「カンサイ・ソウジツ・エンリッチメント・インベスティング社」を通じ、ジョルジュベスU工場を所有するSET社の持ち株会社であるSETホールディングズ社(アレバ社が95%の株式を保有)の発行済み株式の2.5%を取得する。日本企業が海外でウラン濃縮事業に参画するのはこれが初めてとなる。

カンサイ・ソウジツ・エンリッチメント・インベスティング社は2008年、関西電力が80%、双日が20%を出資し、ウラン濃縮事業への投資を目的としてパリに設立した。SETホールディングズ社は、ジョルジュベスU工場を所有するSET社の持ち株会社で、アレバNC社が95%、ベルギーのGDFスエズ社が5%を出資している。

ジョルジュベスU工場は、フランスのピエールラット市に位置し、2009年中に竣工する。最新鋭の遠心分離技術により、現在フランスが行っているガス拡散法によるプロセスに比べ50分の1の電力で運転操業できる。

本格操業後の2016年には、年間7500トンSWUの濃縮ウラン生産が想定される。これは世界の濃縮ウラン需要の約13%に相当し、将来的なウラン燃料の安定調達に大きく寄与する。最終的には年間1.1万トンSWUの生産が可能とされている。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで