【わが国の原子力発電所運転速報】 08年度利用率60%、前年下回る 通年停止10基を除けば73%

原産協会の調べによると、08年度の国内原子力発電所の稼働状況は、設備利用率60.0%、総発電電力量2580億7092万kWh(対前年比2.2%減)と、柏崎刈羽全機通年停止の影響から、最近10年間では、一斉点検のあった03年度(59.7%)に次ぐ低い水準となった。総発電電力量は、2年連続で3000億kWhを下回った。

中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽全号機停止の影響により、年度初めは07年度を大幅に下回っていた月ごとの設備利用率は、日本原子力発電敦賀2号機、北陸電力志賀2号機、関西電力美浜2号機、同高浜2号機他の戦列復帰で、年度後半から持ち直し傾向となったものの、年間設備利用率は、07年度の60.7%にはわずか及ばなかった。

08年度を通じて停止したプラント(計10基)を除く設備利用率は75.1%となる。

3月の稼働状況は、設備利用率59.8%、総発電電力量213億1303万kWh(対前年比9.4%増)だった。長期停止プラント(計8基)を除くと、設備利用率は73.1%となる。

昨年2月より定期検査に伴い停止していた東北電力女川1号機が23日に発電を再開したが、同日、出力上昇中に制御棒の1本が意図せず全挿入する事象が発生し、現在、原因調査中。


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