欧州のエネルギー大手7社 ルーマニアで 3、4の建設会社設立

ルーマニア国営電力のニュークリア・エレクトリカ(SNN)社は2日、チェルナボーダ原子力発電所3、4号機の建設工事を再開するとともに操業も担当する管理会社として、欧州のエネルギー企業7社が出資する「エネルゴニュークリア社」を設立したと発表した。同日、新会社の株主総会および取締役会が開催され、主要な役員が選出されている。

チェルナボーダ発電所では現在、出力各70万kWのCANDU炉である1、2号機が稼働中。80年代に5号機までが相次いで着工したものの、1989年のチャウシェスク政権崩壊に伴い91年に建設を中断しており、1、2号機のみが完成まで漕ぎ着けた。

新たに設立されたエネルゴニュークリア社には、SNNが過半数の51%出資するほか、鉄鋼メーカーのアルセロール・ミッタルのガラチ支社、イタリア電力公社(ENEL)、チェコ電力(CEZ)、フランスのGDFスエズ社、スペインのイベルドローラ社、およびドイツのRWEパワー社がそれぞれ6〜9%ずつ出資。登録資本金は約2000万ルーマニア新レウ(約6億円)であると3月25日に同国の商業登記簿に記載された。

出力72万kWのCANDU炉となる3、4号機建設プロジェクトについては、今後18か月間の準備期間に両機の完成および長期的な操業に関わる商業的仕様項目や資金調達方法などを詰める計画。総工費は完成までの6年間で40億ユーロ程度を見込み、土木建築工事については国際入札に掛ける考えであると伝えられている。


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