英・エネ気候変動省 新設計画で 廃棄物管理の財務監視機関を設置

英国のエネルギー気候変動省(DECC)は3月31日、新規原子力発電所の廃止措置および放射性廃棄物管理に関する資金調達計画を精査する独立の監視機関として、「原子力債務金融保証小委員会(NLFAB)」を設置すると発表した。

これは、英国で新規に建設される原子力発電所の浄化関連で納税者が新たな金銭的負担を強いられることはないとした政府の言質に沿った措置。昨年1月に発表した原子力白書にも、NLFABの設置は原子力発電所新設の促進対策の1つに挙げられていた。DECCのM.オブライエン担当大臣も、「新設計画において経費分担から納税者の保護を保証する手段の中の1つだ」と強調している。

具体的には、今後イングランド、ウェールズ、および北アイルランド地域に建設される原子炉の廃止措置費用のすべて、および放射性廃棄物管理の負担金について、事業者が適切な財務措置を取ることを保証。事業者による廃止措置の財源積み立て計画を精査するとともに、その計画の妥当性について関係閣僚らに勧告を行うとしている。

DECCが指名したNLFABの委員は、弁護士や原子力エンジニア、ファンド・マネージャーなど様々な分野の専門家6名で、任期は3年。委員の中で、経済評論家のA.ホワイト氏が政府の「環境保護市場および経済活動委員会(CEMEP)」で顧問を務めているほかは全員、政治活動を行わないことを明言している。第1回会合は今年6月に開催される予定だ。


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