三門原発の建設工事が本格化 中国

中国の国家核電技術公司(SNPTC)は19日、世界で最初のAP1000となる三門原子力発電所1号機(100万kW)で原子炉系統設備基盤部分のコンクリートの打設・硬化および鉄筋や配管の敷設等が完了し、同建設プロジェクトが本格的に始動したと発表した。同日、国務院の李克強副総経理の臨席の下、起工式が執り行われている。

浙江省の同発電所サイトではすでに昨年から基礎掘削工事に着手。米国のショー・グループおよび東芝傘下のウェスチングハウス(WH)社はSNPTCや三門核電有限公司、および山東核電有限公司等から同建設計画のプロジェクト管理およびエンジニアリング・機器調達を請け負っており、今回、1号機の原子炉建屋および補助建屋の基礎マットとなるコンクリートを47時間で一気に製造・打設することに成功したと説明。厚さ約2メートルの同マットは長さ76メートル、幅約50メートルにおよび、総量で5000立方メートルのコンクリートを要したとしている。同機は2013年に完成する予定である。

ショー・グループのJ.バーンハード会長は、「三門建設プロジェクトのみならず原子力産業界全体にとって大きな節目」と形容。「世界で最初のAP1000で、本当の意味での建設工事が始まった」と強調した。同社とWH社のチームはこのほか、同じ山東省の海陽原子力発電所にもAP1000を2基、供給することになっている。


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