WH社 ジルコニウム製品で中国と合弁

東芝は22日、傘下のウェスチングハウス(WH)社が中国の国家宝鶏(Baoti)チタン工業有限公司(SNZ)と合弁でジルコニウムスポンジの製造会社を設立することになったと発表した。

新会社の名称は「S&Wジルコニウム冶金会社(S&W)」で、両社は資本金2億1000万元(約27億5000万円)を50%ずつ出資。燃料集合体の被覆管等の素材として用いられるジルコニウムスポンジの製造と販売を行っていく。今年6月から、江蘇省南通市の経済技術開発区内に従業員数140名ほどでスタートする計画だ。

近年、地球温暖化防止等の観点から、世界各地で原子力発電所の新規建設が進められており、東芝では燃料集合体の部材に必要なジルコニウムスポンジの需要で今後増加が見込まれると予測。中国と協力して生産能力の拡大とコスト競争力の強化を図るとともに、拡大する市場の要求に応えて受注活動を展開することになったとしている。

SNZは、中国の国家核電技術公司(SNPTC)および中国最大のチタン製造会社であるBaoti社が共同出資するジルコニウム製品の製造・販売企業。現在、年間百トンのジルコニウム管を生産する能力があり、今後3年以内にジルコニウムスポンジの生産量で1000トン、原子力用ジルコニウム製品で500トン、産業用ジルコニウム材料で500トンまで生産量を拡大することを計画している。


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