柏崎刈羽7号が出力20%に 東京電力 中越沖地震後、初送電

東京電力の柏崎刈羽原子力発電所7号機(ABWR、135万6000kW)が19日午後6時59分、主発電機の仮並列により、中越沖地震に伴う停止から1年10か月ぶりに発電を再開し、約2時間後には当面の設定値である定格出力の20%にまで達した。同発電所7基のうちで復帰した初めてのプラントとなる。今後は、発電機出力を定格の約20%、50%、75%と順次に上昇させ、必要な試験・点検を実施し、本格稼動を目指す。

同機は去る9日、プラント全体の機能試験、つまり試験運転に向け、原子炉を起動したものの、15日、原子炉給水系ポンプの給水流量調整弁の開度表示不適合により、発電が延期となっていたが、このほど所要の処置を施し、仮並列による発電を開始した。

原子炉出力を上げ、発電機出力約20%で主発電機・主変圧器等の健全性を確認した後、主発電機を一旦、送電系統から解列し、保護機能確認のため、主タービンを試験的に過速度トリップさせ、再び発電機を系統に本並列、20%出力までもどして各種データを採取する。

今後、発電機出力を段階的に上げ、各起動プロセスで、必要な試験・点検を実施し、地震による設備の影響を確認するとともに、プラント全体の健全性評価を行い、今後の継続的な運転が可能なことを確認する。


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