出力向上の目標時期示す 原電・東海事業計画、プルサーマルも

日本原子力発電は15日、09年度の「東海発電所、東海第二発電所の事業計画」を発表、東海第二では、5%出力向上の本年度内の許認可手続きを明記したほか、地域の理解獲得に努めながらプルサーマル計画を推進する方針を打ち出すなどした。

東海第二発電所の運転計画では、9月上旬から約6か月間の定期検査を見通し、設備利用率を約50%と見込んだ。定検中は、給水加熱器の取替などを実施する予定だ。国内商業炉で初の事例となる出力向上に関しては、原子炉出力と電気出力の5%向上の技術的な見通しを踏まえ、年度内の許認可手続き、11年度の実施を目指して、必要な高圧タービン改造等の工事実施に向け検討を進めることとしている。また、プルサーマル計画については、耐震安全性評価を踏まえ、「資源の有効活用と平和利用」の観点から、地域の理解が得られるよう努めながら取り組んでいく方針を示した。原電は3月に発表した09年度「経営の基本計画」の中でも、東海第二と敦賀2号機におけるプルサーマル計画推進を述べている。

廃止措置工事が進められる東海発電所については、原子炉領域の安全貯蔵、熱交換器等、燃料取扱建屋と燃料取替機等の撤去工事、クリアランス対象物の再生利用を継続するほか、放射性物質濃度の極めて低い廃棄物を対象とした敷地内の埋設施設設置計画に取り組むこととしている。


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