【わが国の原子力発電所運転速報】 志賀1、2、そろってフル稼働 5月の利用率61%、柏崎刈羽7再開

原産協会の調べによると、国内原子力発電所の5月の稼働状況は、総発電電力量218億776万kW(対前年同期比15.9%増)、設備利用率は61.1%で、前月の58.6%からやや上向く格好となった。炉型別にみると、PWRが引き続き好調で、設備利用率は82.6%と、昨年12月から6か月連続で8割を越えた。

今期は、東京電力柏崎刈羽発電所で、7号機が07年7月の中越沖地震に伴う全基停止以来、1年10か月ぶりに発電を再開した。残る1〜6号機でも鋭意、点検・復旧作業が進められているが、これら長期停止プラントを除くと、全体の設備利用率は71.4%となる。4月に1号機が発電を再開した北陸電力志賀発電所では、1、2号機そろってフル稼働となった。また、定期検査中の中部電力浜岡4号機は5日、発電を再開したものの、同日、気体廃棄物系の不具合により原子炉を手動停止した。

柏崎刈羽7号機は、9日に原子炉を起動、主タービンも起動し、20日に発電再開となった。発電機出力を20%、50%、75%と、段階的に上昇させ、点検・試験を実施、各段階において、プラントが健全であることを確認し、それぞれ23日、29日、6月1日に良好な評価結果を得ている。今後は、これまでの試験結果を踏まえ、準備が整い次第、原子炉熱出力を100%に上昇し、フルパワーでプラントの健全性を確認する。

次いで復旧作業が進捗している同6号機では27日現在、系統機能試験の26項目中22項目の評価が完了している。


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