ヨルダンに放射光協力 日本が国際機関に参加

日本政府は8日、中東に放射光分野の先端科学技術を普及啓発させる目的で設立された「中東における実験科学および応用のための放射光国際センター」(SESAME)にオブザーバー参加するため、同センター規定の受諾通告書を、パリの国連教育科学文化機関(ユネスコ)に寄託した。

SESAMEは、ヨルダンに放射光関連の国際共同研究施設を設立し、日本など科学技術先進国がオブザーバー参加し、中東地域を中心に域内外の科学者による研究および科学協力を推進するために、ユネスコが関与して設けられた国際機関。

現在、加盟国はバーレーン、キプロス、エジプト、イラン、イスラエル、ヨルダン、パキスタン、パレスチナ自治政府、トルコの9つの国など、オブザーバー参加は日本をはじめ、米、英、露、仏、独、伊、ポルトガル、スウェーデン、ギリシャ、クウェートの11か国。

日本は、放射光および関連科学の分野で世界最先端の研究実績を有しており、SESAMEに参加することは、国際貢献することに加え、中東地域諸国との協力関係の強化にもつながる。

特に、同センターの研究施設を設立しようとしているヨルダンは原子力発電導入にも意欲を見せており、4月には石田徹・資源エネルギー庁長官とスハイル・アリ計画・国際協力相が原子力分野の人材育成や基盤整備などを盛り込んだ協力文書に署名している。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで