英国社 高浜3、4号用の16体 返還MOX、仏で再加工

英国のセラフィールド社は9日、2002年に関西電力・高浜原子力発電所から返還されたMOX燃料集合体を仏アレバ社のラアーグ工場で処理し、新しい燃料の製造に利用することになったと発表した。

関西電力が初めて高浜3、4号機用に当時の英原子燃料会社(BNFL)に製造委託したMOX燃料8体は2000年に品質保証データの一部不正が明らかになり、使用を中止して02年に英国に返還。原子力デコミッショニング機構(NDA)の所有に移ってからセラフィールド社で保管していたが、数年間にわたって最良の処理オプションを評価検討した結果、当時の英国政府およびBNFLの合意どおり、有用な成分を再利用するため分離処理することになった。

セラフィールド社の計画では、高浜発電所から返還された8体のほか、90年代末期に製造したものの輸出しないまま保管していた8体とともに、2014年〜15年にかけて仏に向けて輸送するとしており、すでに契約上の合意に達し、規制上必要な承認も取得済み。処理により発生する廃棄物は英国の同社に返還される予定だ。

なお関西電力では08年3月、新たに高浜3、4号機用のMOX燃料16体の製造について原子燃料工業と調達契約を締結、仏アレバ社のメロックス工場での製造を決定、さらに同様に同年11月、32体の調達契約を行っている。


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