スウェーデン バッテンフォール社 英新規計画への参加、保留

スウェーデンのバッテンフォール社は1日、昨今の経済不況と市場状況に鑑み、英国での新規原子力発電所建設計画への参加については今後12〜18か月の間、決定を保留すると発表した。ただし、英国エネルギー市場に対する関心が全く無くなったわけではなく、今後も同計画の進展を見守るなどして英国でのプレゼンスは維持していくとの方針を示した。

同社は、英国政府が進めている新規建設計画の手続きの中で支援企業として欧州のその他の原子力発電会社とともに名を連ねるなど、かねてより同計画に関心を表明。しかし、英国原子力デコミッショニング機構(NDA)が4月に実施した3つの建設候補地の競売には参加していない。

また、今年第1四半期の業績について同社のL.ジョセフソンCEOは、「経済不況や市場の悪化、それに加えて、株式を保有しているドイツの原子炉2基(クリュンメルおよびブルンスビュッテル発電所)が停止したままになっている割には満足のいく結果だった」と評価する一方、今後の景気の状態によっては以後の投資計画の全面的な見直しについても示唆していたという。

このような状況から同CEOは、「見通しがあまりに不透明で民間企業が新規原子炉の建設計画への投資を決定することは難しい」と判断。しばらくの間、事態を静観することになったとの考えを明らかにしている。


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