中国東方電気 嶺澳4の国産圧力容器を出荷

中国国有の電力設備生産大手企業である中国東方電気重型機器有限公司は15日、中国初の国産大型原子力機器となる嶺澳原子力発電所4号機用の圧力容器(PV)を広州の南沙港から出荷したと発表した。

広東省の嶺澳原子力発電所では仏アレバ社(当時のフラマトム社)から導入した1、2号機(PWR2基、各99万kW)が稼働中。東方電気は両機の主要設備下請け製造から技術の蓄積を開始し、2期工事として建設中の同3、4号機(PWR2基、各108万kW)では、原子炉系統設備の製造をアレバ社から受注していた。

PV製造についてはこれまで60万kW級原子炉用しか製造経験のなかった東方電気が、今回100万kW級原子炉の大型機器製造に成功したことについて、同発電所を所有する広東核電集団有限公司(CGNPC)では、「原子炉の国産化率向上のみならず、広東省の原子力供給チェーンのレベル改善につながる飛躍的な進歩」と評価。1、2号機で30%だった国産化率が3、4号機では60%に上昇する予定であることを強調した。CGNPCはまた、近年、中国がフランスの技術をベースに開発している第2世代の国産原子炉「CPR1000」の国産化状況についても触れ、現在建設中の紅沿河、寧徳、陽江の各原子力発電所では国産化率がそれぞれ、75%、80%、および83%に達する計画であることを明らかにした。

同日に行われた記念式典では、CGNPCや国家原子力安全局などの幹部らが出席し、長さ13メートル、重さ320トン以上に及ぶ国産大型PVの完成を祝った。3、4号機の運開は2010〜11年を予定している。


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