スペイン規制当局 ガローニャ原発で 運転認可の10年延長を承認

スペインの規制当局である原子力安全委員会(CSN)は8日、サンタ・マリア・デ・ガローニャ原子力発電所(=写真)(BWR、46.6万kW)の運転認可の10年延長を承認すると発表した。

1971年に運開した同機の現行の運転認可は今年の7月に期限切れとなる。CSNは、同機を所有・運転するニュークレノール社が提出した認可更新申請書を6回にわたって審査・評価した結果、全会一致で認可の更新を認めたもの。ただし、延長が許されるのは基本的に同機の安全性と放射線防護の限界までという条件付きで、同機は設備の近代化で複数の改善が必要になった。

具体的にCSNは、2011年の燃料交換開始前までに、事故時の放射性ガスの適切な処理を可能にする新たなシステムの設置を要求。また、2013年の燃料交換前までには、安全関係の電気系統をその他のシステムから物理的な距離を取って独立させること、防火用の機器とシステムを改良すること、などを条件に挙げた。CSNはさらに、ニュークレノール社に対する補足的な技術指導として、さらなる計測活動の実施を指示しており、格納容器内の可燃性ガス計測設備の改良、地震のような外部事象に対する安全性改善などを要求している。

CSNでは以上のような提案を、すでに管轄の産業観光貿易省に提出済み。政府は7月初旬にも認可延長について最終的な判断を下す予定だと伝えられている。


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