【わが国の原子力発電所運転速報】 6月の利用率60%、柏崎7フル稼働泊1が運転開始20年

原産協会の調べによると、6月の国内原子力発電所の稼働状況は、総発電電力量206億7024万kWh(対前年同期比8.6%増)、設備利用率59.9%と、この3月から概ね横ばいとなっている。

炉型別では、引き続きPWRが好調だが、北海道電力泊2号機、関西電力高浜3号機、九州電力玄海4号機の5月からの定期検査に伴う停止を反映し、設備利用率は79.3%と、8割台を割った。

震災により全基停止していた東京電力柏崎刈羽発電所では、他号機に先駆け試験発電を開始した7号機が月内を通じてフル稼働した。現在も停止中の1〜6号機を除くと、国内全体の設備利用率は69.9%となる。

北海道電力泊1号機は22日、運転開始から20周年を迎えた。道内初の原子力エネルギーとして活躍してきた同機は、1989年6月の運開から今年6月までの累積発電電力量は865億kWh、累積稼働時間は15万時間、平均設備利用率は約85%となっている(試運転除く)。

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間もなく暑さも本番、首都圏の電力需要もピークを迎えるが、東京電力が16日に発表した今夏の電力需給見通しによると、最大電力は昨年並みの6100万kWを見込んでおり、これに対し、供給力は、追加的なものも合わせて6700万kW程度を確保できるものと見込んでいる。震災により、柏崎刈羽1〜6号機はまだ停止しているが、既に試運転により発電を開始している同7号機は、追加的供給力として、夏季需要増を支える戦力に織り込まれている。


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