原子力委 予算の基本方針決定 7つの重要課題列挙

原子力委員会は7日、2010年度原子力関係経費の見積りに関する基本方針を決定した。同方針は、原子力政策大綱に示した基本的方針にのっとって安全の確保を大前提に着実に原子力の研究、開発及び利用を進めていくという認識に基づいている。見積りに際し、関係府省が取り組むべき重要課題として以下の7つを挙げている。

@原子力安全の確保の充実に向けた対応A原子力発電および核燃料サイクルの戦略的推進B放射性廃棄物対策の着実な推進C放射線利用技術の普及促進およびそのための国民との相互理解の促進D国民および立地地域社会との相互理解や地域共生を図るための活動の充実E原子力平和利用の厳正な担保と国際社会への対応の充実F持続可能な原子力科学技術を目指した研究開発の推進と人材の確保。

同方針の背景には、地球温暖化対策やエネルギー安定供給確保の観点から、国際社会における原子力エネルギーへの期待が高まっていることがある。また、国内核燃料サイクル事業の一部停滞による原子力への国民の信頼低下やこれまで築き上げてきた高い原子力関連技術力の弱体化のおそれがあることから、引き続き官民が協力して技術力の維持・強化および困難克服に取り組むべきという意向が示されている。


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