米DOE GNEP再処理施設の建設を中止

米エネルギー省(DOE)は6月29日付けの連邦官報に、国際原子力パートナーシップ(GNEP)の「プログラムレベルでの環境影響評価(PEIS)」の作成取り消しを決定したと掲載し、GNEPの関連施設として国内整備が計画されていた商用再処理施設の建設を事実上、中止したことを明らかにした。

GNEP構想では、米国内の技術実証プログラムとして使用済み燃料処分の影響と核不拡散のリスクを低減しつつ、経済的かつ持続的な原子力発電を行うための技術開発利用を検討。DOEは06年3月、拡散抵抗性が高くて安全な燃料サイクルが環境や作業員、公衆等に与える影響についての解析評価文書となるPEISの作成計画を表明した。具体的な選択肢は、@ワンススルーA高速炉サイクルBプルサーマルC熱中性子炉サイクルDトリウム利用E重水炉/高温ガス炉−−で、昨年10月にはPEISの案文を公表。その後、今年3月16日までのパブコメ募集期間中にDOEでは1万4500件以上のコメントを受領していた。

しかし今回、連邦官報の中でDOEは、「前政権によるGNEP国内プログラムの主要項目である商業再処理はもはや推進しない方針であるため、PEISの作成は取り消すことに決した」と説明している。


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