英国 原子力規制当局を機構改革

英国政府の原子力規制当局である保健安全執行部(HSE)は6月30日、下部組織である原子力局(ND)を機構改革する計画を公表。同日付で公開諮問を開始した。NDが同国の原子炉新設計画での新たな対応を含め原子力産業の変化に伴う課題に容易に取り組める立場を得るとともに、堅固で効果的かつ効率的な原子力規制を持続させ得る組織とするのが目的だ。

主要な改善点は2点で、(1)非常勤で優位的な立場を持つ理事会、および部門ごとに独立した立場の規制官ポストを創設し、その規制上の機能や戦略、事業計画ごとに担当閣僚やHSEへの報告義務を負わせる(2)放射性廃棄物の輸送や原子力サイトの安全保障、および保障措置を実施する法定上の責任を、運輸相およびエネルギー・気候変動相から新しい規制官に移管する。

公開諮問は9月22日までの予定で、年末にも関係する立法改革指令を議会審議にかけ、公開諮問に対する政府対応を公表する。議会審議が順調に運べば、来年春に同指令が成立、同年の秋には新たな規制機関が成立することになる。


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