インド原子力潜水艦 ロシア技術支援 他に3隻建造中とも

インドのM.シン首相は7月26日、インド南部のアンドラプラデシュ州のビシャカパトナム海軍造船所でインド初の国産原子力潜水艦「アリハント」の進水式に出席し、同国の軍事的技術力の進歩を披瀝した。

原子力潜水艦の建造は同国の先進技術型造船計画(ATV)の枠組みの中で進められているもので、ロシアの技術支援協力によって実現。国内の大手重電企業であるラーセン&トゥブロ(L&T)社も最新の3Dモデリングなどを活用した詳細なエンジニアリング実施で貢献したとしている。

一般的に伝えられるところによると、「アリハント」は排水量6000トン、全長110メートル、船幅15メートルの弾道ミサイル搭載原子力潜水艦(SSBN)で、推進力としては出力8万kW、40%の濃縮ウランを燃料とするPWRを搭載。約2年間の試験航海を経て、実戦配備される予定だという。完成した1隻のほかに、少なくとも3隻が建造中といわれている。

シン首相は演説の中でロシアへの謝辞を述べると共に、これまで原子力潜水艦製造能力を持っていた米露中英仏の5か国のグループに、新たにインドが加わることができたと評価。「他国を脅やかしたり、敵対的な野心を抱くつもりもない」と強調したほか、「国を防護し、世界の技術的な進歩に合わせていくために必要な措置はすべて講じる」と述べ、あくまで不断の警戒が目的であるとしている。


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