米エクセロン社 NRG社の買収提案を撤回

米シカゴの大手電力会社であるエクセロン社は7月21日、同社が昨年10月からニュージャージー州のNRG社に働きかけていた買収提案を終結させると発表した。

同日にNRG社が開催した年次総会で、NRG社側の取締役候補者4名全員が圧倒的多数で再選されたのに加え、「取締役会を拡大してエクセロン社の推す候補者5名を加える」との提案も株主達から却下されたためだと同社では説明している。

同社は昨年10月19日に、NRG社の発行済み普通株のすべてをエクセロン社株0.485株と交換するとの買収提案をNRG社に提示した。買収総額は62億ドルに相当したが、NRG社側では「当社を甚だしく過小評価している」としてこれを拒否。エクセロン社はその後も、株式交換提案の期限を数回にわたって延長したほか、NRG社の株主から普通株の買い付けを進めて攻勢をかけたが、一方のNRG社も、他社の電力小売事業購入計画を発表するなどして対抗していた。

NRG社株主総会での決定を受けたエクセロン社は、「NRG社の株主達は意見を表明した。当社は提示した買収額レベルを引き上げたくはない」とコメント。9か月間に及んだ攻防を終結し、前に進んでいくとの見解を表明している。


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